自閉っ子は、早期診断がお好き


早期診断は大切ですね。
20歳でアスペルガー症候群の診断を受けた、
著者の「勘違い人生」の記録。



当事者が書いた暴露本!という印象の本。
今まで自閉症の当事者が書いた本というのを、
何冊か読んでいますが、こういうタイプは初めてです。


「記録」なんだけれど「暴露」という感が否めない。
かなり深刻なことなのに、ご本人のユーモアのセンスで、
読んでいる側が暗くならずに切り抜けられる。
診断されるまでとその後も含めてのご本人の苦労を考えれば、
そんなに軽くは読めないのですが、エッセイのようにどんどん読み進められます。


「どうぞ、肩の力を抜いてアスペルガー症候群の世界を見にきてください。」
と、私たちを誘ってくれているように感じました。



「自閉っ子は早期診断がお好き」


藤家寛子/著
花風社 1600円(本体)