マリーのお人形


私はお人形の作り手でもありますが、
どうも、なんだかこわいような気がして、
アンティークドールがイマイチ・・・



・・・でしたが、
この絵本に出会ってちょっぴり好きになったかも。



パリの一角にある骨董品のお店のショーウィンドウの中で
ためいきばかりついている、アンティークドールがいました。
それは、色あせた赤いシルクの立派なドレスにパンタレットをはき、
金色の巻き毛と羽根飾りのついた帽子をかぶった、とても美しいお人形です。


お人形は、来る日も来る日もため息ばかり。
なぜかって?
それはね、どんなに美しくて貴重なお人形でも
だれもかわいがってくれる人がいないからです。


パリの町にはもう一人、ため息をついている
マリーという小さな女の子がいました。
骨董品のお店のショーィンドウに飾ってある
とても美しいお人形と遊びたかったからです。


でも、アンティークドールは高価で
子どもが遊ぶものでは無いと相場が決まっています。
そういうわけで、ガラス越しに二人はため息をついて、
見つめ合っていました。


ところが、ある日ついにお人形は
どこかの年取ったご婦人に買われていってしまいます。


なんてことっ!
(感情的になるわたし)
そんな、遊んでくれる人もいない家に行っても
お人形は幸せにはなれないよーっ!


でも、あるアクシデントのおかげで、とっても幸せなことが起こります。
それはね、読んでのお楽しみ!




「マリーのお人形」


ルイーズ・ファティオ/文
ロジャー・デュボアザン/絵
江國香織/訳
BL出版   1500円(本体)


江國香織の翻訳が好き。



【パンタレット】肌着の一種で、足首まであるズボンのようなモノで、
フリルのついた裾がスカートやペチコートから覗くようになっていた。
1820年代から30年ほど流行した。ペティコート, ランジェリーの一種で、
スカートの下に履くアンダースカート。




巻末には付録が付いていますよ。
さぁ、この丸い窓からちょっぴり見えているものは、なんでしょう?

これは、買ってのお楽しみ!



最後にちょっとだけ、マリーにお願い。
お人形の名前を教えて〜。。。。。


さらに・・・誤解のないように補足しますと、
絵本と一緒に写っているのは、私の憧れのお人形たち。
ポングラッツ人形です。



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