獣の奏者〈Ⅱ〉王獣編


この本は、電車の中で読むと、
…乗り越します。



移動時間が長いと、本がたくさん読めて幸せですが、
つい、物語に入り込み過ぎて電車の駅を乗り越した経験ありますか?
私ったら、久しぶりにやっちゃいました。


ちょっと前に「獣の奏者 〈Ⅰ〉闘蛇編」を紹介しましたが、
片手落ち、中途半端、で気になっていました。
で、今日は後編。


〈闘蛇編〉もそうですが〈王獣編〉はさらに、
のめり込み度アップ!です。


闘蛇の使い手として目の前で母親を処刑され、
孤児になったエリンのその後。


そうとは知らずに、封印された「奏者の技」を甦らせてしまったエリン。
それは、一度開けてしまったら閉じる事のできない扉へとエリンを導いていく。


人と獣の間には、越えることができない壁がある。
その壁を越えた先にあるものをエリンは見出だすことができるのだろうか?


自分の気持ちに忠実にひたむきに生きるエリンに、
自分の思いを捨て定められた役割にのみ忠実に生きようとするイアルに、
生まれた時から、王としてしか生きることが許されないセィミヤに、
それぞれに、心打たれる。



獣の奏者〈Ⅱ〉王獣編」上橋菜穂子/著
講談社



乗り越し注意!
私の場合は、プラス
落涙注意!