マローンおばさん
寒さ厳しいこの季節はもちろんだけど、
人も動物も、体も心も暖まる「居場所」が必要だね。
森のそばでたった一人で暮らすマローンおばさん。
話す相手も、気にかけてくれる人もいない。
私に耐えられるかなぁ…
一人で慎ましく暮らすマローンおばさんは、
暮らしは質素でも、心豊かです。
どんな動物でも、扉を叩いたものには
あるものを等しく分け与え、居場所を作る。
居心地のいい居場所は人をしあわせにしてくれます。
悲しい事件が多過ぎる昨今。
いじめる側も、いじめられる側も本当に必要なのは
心が休まる居場所なのではないでしょうか。
「居場所」には思っている以上に力があると思います。
雨露だけじゃなく、涙や傷みも凌げる居場所が不可欠だね。
「マローンおばさん」
エリナー・ファージョン/詩
エドワード・アーディゾーニ/絵
安部公子・茨木啓子/訳
こぐま社 1000円