スーザンのかくれんぼ


子どものかくれんぼって
「頭隠して尻隠さず」だったりするよね。


小さい頃、神社の社務所の奥に間借りしていたことがありました。
神社の境内でよく、兄の友だちに混ざってかくれんぼして遊びました。
お社の裏の竹薮とかによく隠れたけれど、
これが昼間でもなかなか怖い!
ガサガサ音がすると「ヘビ?」とか、
あちこち蚊に刺されまくり。
あ〜ん、早く見つけてぇ〜
なんて思っていました。


蜘蛛が大嫌いなスーザンに、
その蜘蛛を見せてやろうと企む二人のお兄ちゃん。
なんとか見つからない所に隠れようと
スーザンはあちこち探しまわります。
「かくれるのにとってもいいとこないかしら?」
スーザンはお母さんに聞きます。
お母さんのオススメは、垣根のそばの大きな樫の木のかげ。
でも、木のかげは、となりのおばさんからは丸見え。


「かくれるのにとってもいいとこないかしら?」
おばさんのオススメは、物置の後ろ。
でも、そこは芝刈りに来たゲーリーさんからは丸見え。


「かくれるのにとってもいいとこないかしら?」
ゲーリーさんのオススメは、バラの茂み。
でも、そこは郵便配達の人からは丸見え。


次から次へ隠れ場所を変えるけれど、
どこへ隠れても、ある方向からは丸見え。


でもね、スーザンはとってもいい場所をみつけたんです。
誰にもみつけられない場所っていったいどこでしょうか。
かわいいスーザンに思わず笑みがこぼれてしまいます。



「スーザンのかくれんぼ」

ルイス・スロボドキン/作
やまぬしとしこ/訳


偕成社   1200円

4・5歳ぐらい〜



スーザン、後から丸見えだよ〜