おとうとは青がすき
―アフリカの色のお話―
青は世界一の色。
だって、空もぼくのよそゆきも青だから。
おねえちゃんのンネカとおとうとのチディは
なかよしきょうだい。
ある日、ンネカがチディに好きな色を聞くと
おとうとは「あお」とこたえます。
「チディは他の色を知らないんじゃない?」
とお母さんはいいます。
と、いう訳で
ンネカが身の回りのものの色で、チディに色を教えてあげます。
――これは、赤。――
赤は、大おじさんのぼうしのいろです。
――これは、きいろ。――
きいろは、ガリのいろです。
みどり、くろ、白、ピンク・・・・。
と、はっぱや家の壁、チョークや花と
色と一緒に暮らしのことや、その物のことがわかります。
余分なものが写りこんでいないシンプルな写真と、
子どものまなざしがいい。
いろんな色を教えてもらったチディの本当に好きな色はなにかな?
「おとうとは青がすき」
イフェオマ・オニェフル/作・写真
さくまゆみこ/訳
偕成社 1200円 2006年6月新刊
5歳〜