Edwardo エドワルド


「せかいで
いちばん おぞましい
おとこのこ」
のおはなし。


人って、何かを始めたりやめたりする時には、
誰かに、ちょっと背中を押して貰うと楽になりますよね。
気が付かないうちに、子どもの背中を押しているかも…


エドワルドは時々、ものを蹴ったりします。
それを、たまたま見ていた大人は
「おまえはせかいでいちばんのらんぼうものだ」
と言います。
子どもはやかましいもの。
「せかいじゅうのだれよりも、あんたがいちばんやかましい」
と、大人はエドワルドに言います。
エドワルドは時々小さな子どもにいじわるしてしまいます。
それを見ていた大人は
「せかいじゅうのだれよりもいじわるなのよ、あなたは」
と、エドワルドに言います。
そして、エドワルドは、前よりもっと、
らんぼうで、
かましくて、
いじわるで、
やばんで、
だらしなくて、
きたない、
せかいじゅうのだれよりも、おぞましい子どもになりました。


ある時、エドワルドが蹴飛ばした植木鉢が柔らかい土の上に着地しました。
それを見た大人は
「おや、花壇を作るんだね。」と。
エドワルドは草木の世話がとっても上手です。
みんなに頼まれて、庭仕事に行くようになりました。
またある時・・・・


エドワルドは本当世界で一番・・・・・な男の子なのさ。


というわけで、背中の押し方一つで、
子どもは色々な方向に進んでいくんですよ。
というお話です。


大人の私は、ちょっと反省です。
「背中の押し方」は子育ての基本かも。



「Edwardo  エドワルド」


ジョン・バーニンガム/作

千葉茂樹/訳


ほるぷ出版 1400円   2006年3月10日発行

5歳位〜


子どもの背中を押すときは、方向を間違えないようにしよう。