おばあちゃんの記憶


DVDを借りて、
韓国映画の「私の頭の中の消しゴム」を観ました。
記憶を無くすことは、自分を無くすこと…?


フランスの少女が語る、
アルツハイマー病になってしまった、おばあちゃんとの日々、
そして自分の心の成長を描いた物語。
この物語を読んで、
日本とフランスの違いを感じたりもしました。



記憶を失っていくおばあちゃんとその家族の日々が書かれていますが、
陰鬱でも、悲壮でもありません。
それは、おばあちゃんを大好きな少女の目から見た日々が綴られているからでしょう。
13歳から14歳へと自身が成長していく中で、
おばあちゃんの過去の人生を知り、
その生きてきた記憶を引き継ごうと決める。

夏から秋、冬そして春へと季節が移り変わる中、
そこには、現代っ子らしい生き生きとしたバカンスや恋もあります。
大人はつい、いらいらしたり、暗くなったりしがちな介護の日々ですが、
子どもにとっては、介護の苦労よりも
おばあちゃんへの愛情が勝るんでしょうね。




「おばあちゃんの記憶」


エウヴェ・ジャウエン/作
小野ゆり子/訳


さ・え・ら書房    1200円

中学生〜