図書館の神様
健全な肉体に健全な精神は宿る。
それって、本当?
アレルギーに悩まされる不健康な体に宿った、
清の健全な精神はバレーボール一筋に
全精力を注ぎ込んできた。
清(きよ)は、高校3年の夏に突然ぱったりとバレーボールを辞めた。
順調に勝ち進んできた夏の大会で、
最後に今までゲームに出たことのない3年生を顧問は出場させた。
結果、負けるはずの無い試合に負けた。
試合後のミーティングで清はその子を非難した。
でも、清自身はそれほど激しく非難した覚えはなかった。
しかし、その晩山本さんは自殺した。
遺書は無かった。
その日から清の人生は一転した。
月日は流れ、清は海辺の町にある高校の国語の講師として働き始める。
「文学部」の顧問になり文学好きの垣内くんと出会う。
なにもかも不健全になっていた清がの気持ちと生活が少しずつ変わっていく。
一年が経ち、採用試験に受かった清は生まれた町に帰る。
そこで清を待っていたものとは・・・。
「図書館の神様」
妹尾まい子/著
マガジンハウス 1200円(本体)
ヤングアダルト
装丁/池田進吾67