ぼくのぶんこう


小さな分校で見つけた
大切なもの

岐阜県の最後の分校の最後の9ヶ月間を収めた写真&エッセイ集。

川上と書いて、「かおれ」と読む山に囲まれた集落にその分校はあります。

モノクロの写真って本当に好き!


カラー写真よりも写真に気持ちが込め易いような気がします。

実際には色はないのに、かえってイメージが膨らんでいきます。

「何もないけど、本当にいいところやらぁ。昔からなんにも変わってないに」

と話す地元の人。

何度も何度も通って「その時」を、記録した写真たちは、

見ているだけで気持ちが落ち着いてきます。

子どもたちだけでなく、行事の時などの写真にはそこに暮らす大人たちも写っています。

川上の人たちが子どもたちを大切にしていること、

さらに分校を中心に人と人とのつながりを重んじていること、

そして、生まれ育ち、暮らしている場所を愛していること、

色々なものが伝わってきます。

この写真集は廃校になる前の記録というだけではなく、

忘れかけてた大切なものを思い出させてくれます。


「ぼくのぶんこう」

駒田匡紀/写真・文

ほおずき書籍    1800円   2005年11月27日発行


18人の子どもたちの書初めの「今年の目標」というのが、
なんともいい!



駒田さんはブログで日記を書いています。
自分の本の営業に行ったりしたことや、
図書館で読み聞かせしたことなど画像付きです。
こちらも、覗いて見てね。
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