ホームランを打ったことのない君に
もう25年以上前になると思いますが、
長谷川集平さんの「はせがわくんきらいや」が衝撃のデビューを果たした頃、
私は東京で広告関係の仕事をしていました。
ある時本好きの友人が連れて行ってくれた新宿御苑の近くにある小さな本屋で
「はせがわくんきらいや」に出会い、私の絵本好きが始まったのです。
その小さな本屋の名前も詳しい場所も忘れてしまいましたが、
その時受けた衝撃だけは今も覚えています。
しばらく、絵本の仕事から遠ざかっていた集平さんの復帰第1作。
「日本人の心に野球は深く根付いている」と自らも野球好きだという集平さん。
そんな大好きな野球をテーマにした絵本を描きたかったという思いで出来上がった絵本。
スポーツ少年団で野球をやっている少年。
昔野球少年だった昔少年。
野球大好き人間。
まだ夢をあきらめていない人。
そんなすべての人達に長谷川集平が贈る待望の新刊です。
野球が好き嫌いに関係なく肩の力が抜けて、元気がでます。
「はせがわくんきらいや」でのあの若さと強さは、
デビューしてからもうすぐ30年という時を経て
肩の力が抜けた、年を重ねた強さに変わっていました。
エキストラで、はせがわくんとぼくも復帰祝いに登場しています。
あらためて「はせがわくんきらいや」を読んだらまたまた泣けてきてしまいました。
私も年とともに涙もろくなって困ったもんです。
「ホームランを打ったことのない君に」
長谷川集平/作
理論社 1200円 2006年1月 第1刷発行
小学中学年〜大人・夢をあきらめない人
この「はせがわくんきらいや」現在はブッキングで出ています。
最初、ペーパーバックで出て、次にすばる書房(この時の表紙の色はグレー)
その後温羅書房、さらにブッキングと版元は変わりながら今も出ています。
この、はせがわくんも野球が出てきますね。
やっぱり、集平さんは野球好きなんですね。
この本に出会わなかったら、もしかすると百町森とも出会っていなかったかも・・・。