雪屋のロッスさん


その営みはあまりにも個性的過ぎる。
第1話は「なぞタクシーのヤリ・ヘンムレン」
ヤリのタクシーに乗ったらなぞなぞに答えて、
賞品をもらおう。


月刊誌「ダ・ヴィンチ」の2002年11月〜2005年4月の連載をまとめた短編集。


昨日のお昼休みにお弁当を買いに行き、
同じビルにある本屋についふらふらと立ち寄ってしまいました。
おお!貴方が私を呼んでいたんですね。
いしいしんじさんの新刊発見!
こういう出会いってホントにうれしいっ!
初版の発行年月日を見ると「2006年2月8日」ナント!未来に来ちゃった…
ふざけ過ぎ?
いやいや、この本には負けますよ。
いしいさんはどうしてこう唐突にこんなに不思議な状況設定が思いつくんでしょう。
だって、大工さんはみんな宇宙人だとか、ポリバケツの青木青兵だとか、
「小説は解らないところがいい」と言う、いしいさんらしいですけれど…
とにかく不思議な営み30偏が集められた短編集です。


この短編集、ただ不思議でわけがわからないだけではありません。
30人の主人公たちがその営みのなかで大切にしているものは、
不思議でも唐突なことでもありません。
それは、読み手の私たちの心の奥深くに何かを届けてくれる気がします。


未来の本屋から買ってきたこの本。
あと少しすれば、誰でも買えますよ。きっと。
コラコラ、嘘を言うんじゃない!


「雪屋のロッスさん」

いしいしんじ/著

メディアファクトリー 1100円
2006年2月8日初版第1刷発行


最近青いポリバケツってなかなか見かけない・・・

☆お知らせ
4月に福音館から下記の4冊が復刊されます。
「おねえさんといもうと」
「まどのそとのそのまたむこう」
「すばらしいとき」
「しあわせなふくろう」