エンジェル  エンジェル  エンジェル

エンジェル  コウコ

エンジェル  さわちゃん

エンジェル   エンジェルフィシュ

悪魔に心を売ったのは誰?



梨木香歩さんの書く物語は、いつも「向こう」と「こちら」を行き来する。

ある時の講演会の後、著書にサインをする時に梨木さんは「 物語ハ 魂ヘ 向カフ 小径 」と書かれたそうです。

その「小径」を見つけてみたいですね。



高校生のコウコの家にある日田舎のおばあちゃんがやってきた。

今まで同居していた叔父が海外に転勤したためだ。

時々会っていたおばあちゃんと一緒に暮らす事になったおばあちゃんは全くの別人。

おばあちゃんは「ママ」のことだけは認識しているが、

自分の息子のことも孫のこともわからなくなっていた。

コウコはそんなおばあちゃんの夜のトイレのお世話をする事と引き換えに、

熱帯魚を飼う事を許してもらう。

熱帯魚はエンジェルフィッシュをネオンテトラ

水槽を置く台に物置にあった座卓を出してきた。

その夜、座卓を見たとたんにおばあちゃんは「さわちゃん」になった。

そして、コウコは「こうちゃん」になった。

コウコとさわちゃんとエンジェルフィッシュ・・・エンジェルたちの物語。

一項ごとに「さわちゃん」の幼い頃の話と今の話が交互に進行していく。

「さわちゃん」の話はセピア色のインクで書かれ、今の話は黒インクで書かれている。

まさに、「向こうとこちら」の物語。

「さわちゃん」が呼んでいた「こうちゃん」とはコウコのこと・・・?


―  本文より  ―

『天使は悪魔でありサタンである竜、あの古い蛇を捕らえ、千年の間縛って、

底知れぬところに投げ込んで、そこを閉じ、その上に封印をして、千年が終るまでは、

それが諸国の民を惑わすことがないようにした。』

『サタンはそのあとでしばらくの間、解き放たれなければならない』



この本は新潮文庫でも読めるますが、手元に置くのならぜひこちらをおすすめします。

文庫本の印刷は1色で、さわちゃんの物語はセピア色ではありません。

物語を引き立ててくれる本作りって大切だと思います。



「エンジェルエンジェルエンジェル」

梨木香歩/著

中学生〜天使さま

原生林/1200円


同じように原生林から出ている「丹生都比売」梨木香歩/著  もオススメ!



ケース入りです。

おすすめの本バックイラスト/キッシーズAyano


今日は仕事に忙殺されて日記の完成がすっかり遅くなってしまいました。

ふぅ〜・・・。

さあ、仕切りなおしてもう一仕事しますかね。

そろそろ、明日のお気に入りも決める時間だぁ。

ファイトーッ!いっぱぁ〜っつ!

んじゃ、また明日ね。