たべるトンちゃん
たべもの を
たべられる とき が
いちばん
刷印日二十月二十年二十和昭
行発日五十二月二十年二十和昭
(銭二十料送) 銭十八金 価定
よるひるプロ刊 平成十七年十月二十五日
「あ け て
ご ら ん」
戦前の日本人たちが読んだ4コママンガが復刊されました。
東京吉祥寺にある、トムズボックスという絵本専門店で、
この本を一目見てすっかり気に入り、買ってしまいました。
トンちゃんとはその名の通り、ぶたのトンちゃん。
トンちゃんは毎日、毎日食べている。
時々、食べそびれることもある。
この本の中は時間の流れも当時のままで、のんびり、ほんわか進んでいく。
ほんわか、のんびり、読み始めたら止まらない。
シュールを越えた、シュールなマンガ。
現在は「シュール」とういが、当時の人たちはどう思っていたのかしらねぇ。
当時の4コママンガは、吹き出しがないのね。
31編のまんがが収められていて…最後は、ヒ・ミ・ツ!
自分の目で確かめてね。
あぁ、私はもうトンちゃんのとりこです。
この復刊本のあとがきで、息子の初山斗作さんは、
「おやッ きれいな本だ ニャー
おもしろい絵だなァ ブー
だけど、 へんなマンガだ ニャー
そんな本です。
とにかく、かわっている本です。」
と言いながら、父、初山滋について語っています。
印刷も製本もできる限り当時を再現したというこの本は、
本当にきれいな本です。
「たべるトンちゃん」
初山滋/作