鬼の橋

大切なものは、橋の向こう側にある

今日は近くの図書館に、児童文学作家の伊藤遊さんが来ました。
もちろん、お話を伺いに出掛けて行きました。
京都で生まれた伊藤さんは、幼い頃書店をやっていた母親の実家で暮していたそうです。
商売をしていた事もあって、伊藤さんはおばあちゃんと過ごす時間が多かったそうです。
その、おばあちゃんの話がすごい!
今、伊藤さんの作品の素になっている、
不思議なもの
目に見えないもの
怖いもの
など、などはそのおばあちゃんから語り聞かされていたものばかり!
神社やお寺、史跡の多い、京都という土地柄も手伝って
おばあちゃんの昔話は幼い子どもが聞いたら、まるでその場に居たかのような臨場感溢れるものだったそうです。
その中で、一番心に残っているのは、鬼の話。
何故かというと、とても怖い話だったからとおっしゃいました。
「何かを怖れる」気持ちを忘れずにいたい、と語る伊藤さん。
京都の五条の橋を舞台に書かれた「鬼の橋」は
デビュー二作目で一作目に続きファンタジー賞受賞作品。
時代は平安時代、“向こうの世界”からやって来た鬼の非天丸と少年篁の物語。
読者も主人公と一緒に成長できる、日本のファンタジーです。

三十代も終りに近づき、子どもも手を手を離れ何かできることはないかなぁ・・・
と思って、物語を書いてみました。
それまで、作家になろうなんて一度も思ったことがなかったんです。
と、控えめにおっしゃる伊藤さん。
でも、今になって思えば、大学で歴史学を学んだ時に書いた論文を見て教授が
「う〜ん、小説じゃないんだけどなぁ」と言ったそうな。
その時には、作家になろうとは気付かなかったんですね。
なんとも、奥ゆかしく、好い意味で普通な伊藤さんでした。

リアルタイムの講演レポートでちょっと、文章長すぎたかしら?


「鬼の橋」
 伊藤 遊/作
 太田大八/絵
 
 長編ファンタジー 小学高学年〜


伊藤さんの一番のおすすめの長編ファンタジー

「クラバート」
 ブロイスラー/作
 中村浩三/訳


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 私のおすすめという訳ではありません。
 そこんとこ、ヨロシクね!