せかいいちうつくしいぼくの村


今日で6月も終わりですね。
ものごとにはなんでも必ず終わりがあるはずなのに。
地球上のどこかで起きている戦争には終わりが無い!?



ヤモの住むパグマン村は実に美しい村。
春には花が咲き、夏には揺れる木の実の甘い香りにつつまれる。
パグマン村のくだものの美味しさは市場でも評判。


兄さんの居ないある夏のこと。
ヤモはお父さんと市場へくだものを売りに出掛け、
ロバのポンパーに引かれるままヤモは市場を歩きます。


商売というのはなかなか大変です。
お父さんと別れて一人でさくらんぼをうるヤモ。
初めての事ながらも、美味しいさくらんぼの味のおかげでなんとか完売。


お父さんのくだものは、もちろん完売。
二人の売り上げを合わせて、子羊を買いました。
真っ白できれいな子羊は村でも注目の的。


こんなにきれいな子羊が買えてますます嬉しいヤモ。
また次の収穫の時期が楽しみです。
まだまだ一年近くも先の春が待ち遠しい・・・



「せかいいちうつくしいぼくの村」


小林豊/作
ポプラ社    1200円(本体)


読んでいて、とっても幸せな気持ちになります。
が、その幸福感は一転して、最後のページで打ちのめされます。
そのなにもかも奪い去ってしまうものに。




戦争の悲惨さを伝えるのは、
戦争そのものを描くよりも、
通常の生活に視点を置いた方がより伝わる。