左岸


せっかくのお休みなのに、
いや、せっかくのお休みだから。
まるまる一日中かけてじっくり読破しました。



江國香織の小説は久し振り。
彼女の小説は読んでいる最中は非常にに現実味があるのに、
読み終わると、実際にはありえない!と思う。


ありえないと思うのに、なぜか心に深く残る。
そして読んでいる時、主人公に自分を重ねてしまう。
不思議な吸引力?がある。



一人の女性、茉莉の人生がまるまる詰まった物語。
『物事には準備する時間は与えられていない』こと。
『よく考えればわかる』こと。
『チョウゼンとしていればいい』こと。


さらに、人生は
『遠くに行くこと』
そして、
『さよなら、またね。』
なのであること。



「左岸」


江國香織/著
集英社  1700円(本体)



江国香織も年を取ったんだろうか。(当たり前だけど)
この歳になった私にもやけにしっくり馴染む。



さあ、今度は対岸の「右岸」に行って来ます。

「右岸」辻仁成/著