あたらしいともだち
あたらしい・・・。
ふるい、ともだちもいるよね。
あたらしいともだちって、どんなともだちだろう。
ラフィは大工仕事が得意です。
新しく引っ越しした家でも、
棚を取り付けたりするのは彼の仕事です。
そんなラフィの誕生日がやって来ました。
でも、「よそもの」のラフィはひとりぼっち。
誕生日が来てもお祝いしてくれるのは、お父さんとお母さんだけ。
誕生日のプレゼントは「あなあけき」。
ひとりぼっちで寂しいラフィは得意の工作で
ともだちを作ることにします。
ラフィがトントンやっている音を聞き隣のキーが垣根から顔を出します。
キーは、縫い物が得意。
二人はすぐにともだちになりました。
二人はあちこちで材料を見つけては、
次から次へと「ともだち」を作ります。
アイデアはどんどん生まれて、庭はすぐにいっぱいに!
ところがある晩保健所と消防署のおじさんが家にやってきて
「ガラクタをかたづけてください。
かじになったらきけんです。
3しゅうかんいないにおねがいします。」
と、優しく、しかしきっぱりと言いました。
さあ、たいへん!
大切な作品たちは・・・さてさてどうなりますか?
「あたらしい ともだち」
トミー・ウンゲラー/作
若松宣子/訳
あすなろ書房 1500円(本体)
この絵本、75歳のウンゲラーが2007年に描いた新刊。
主人公の二人は東洋人。住んでいるのはヨーロッパあたり。
社会風刺の効いたウンゲラーらしい絵本だなぁ。