ゆうびんひこうきこうのとりごう


昔活躍していた「ゆうびんひこうき」
名前は「こうのとりごう」
でも、今は倉庫でロープに繋がれたまま。



こうのとりごうは、昔は村から村へ、町からまちへ、
大空をかけて手紙を運ぶ優秀なゆうびんひこうきだった。
ひとりぼっちの倉庫でこうのとりごうは当時を思い出していた。


そのうち、子どもたちの「あっ!こうのとりごうだ」という声が聞きたくなって、
ロープを切って、倉庫の扉を破り、外にとびだした。
久しぶりに飛んだ空で、いきなりとしよりカラスとぶつかりそうに!


小鳥たちに謝りながら飛行訓練。
だんだん昔の感覚を取り戻したこうのとりごうは、
素晴らしい飛行を自慢したくなって村にやって来た。


真っ赤なこうのとりごうを見つけた大人たちが大喜び。
それは子どもの頃に憧れていたゆうびんひこうきだから。



「ゆうびんひこうき こうのとりごう」


ジェイムス・クリュス/文
リーズル・シュティッヒ/絵
はたさわゆうこ/訳
フレーベル館    1200円(本体)





この、ジェイムス・クリュスって絵本も書くんですね。
ずいぶん前に読み、紹介した「笑いを売った少年」の著者でした。
http://d.hatena.ne.jp/pata-pon/20070323