いのちの食べかた


人間にだっていのちはあります。
でも、地球上のいのちの中で、
人間だけは仲間はずれです。



私たちは、生きている限りいのちを食べ続けます。
世界には、数え切れない「誰か」がいて、
そのおかげで私たちの生活は続いています。


地球上では様々な動物や虫たちが、
食べたり、食べられたりしながら生きてきました。
そうやっていのちはぐるぐる廻っています。


でも人間は食べるだけで、食べられることはありません。
人間は自然のサイクルから外れています。
その外れものの人間が地球に悪さをしています。


牛、豚、鶏、魚、野菜…は
スーパーマーケットに行けば食品としてパックされて、
売り場の棚に整然と並んでいます。


パックされた肉や魚を見て、
「あっ!いのちが並んでる!」
って思う人はいますか?


牛や豚、野菜たちの「いのち」が
「食品」に変わる瞬間ってわかりますか?
そして、それは何処かわかりますか?


テレビで、野菜の収穫の映像や
魚市場や魚をさばく映像を見た事があっても、
と場(屠殺場)の映像を見た事がありますか?


人間が生きていく限り食べ続ける「いのち」。
いのちは尊くて、切ない。
その大切な「いのち」の事を忘れないためには、
自分の目で確かめて、知ることが大事です。


この本で、森達也さんが見た事実を読んで、
それから『いのちの食べかた』の映画も見よう。
自分の目で見て(読んで)、知って、考えて、感じて。


そして、忘れない。
様々ないのちを殺し奪っているのは、
自分自身だということを。



よりみち。パン!セ
いのちの食べかた


森達也/著
100%ORANGE/絵
理論社 1000円(本体)



いのちの食べかた』映画に興味のある人は
こちら。
http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/