戸村飯店青春100連発
ヘイスケとコウスケの兄弟は、
似ている?似ていない?
大阪と東京は、
似ている?似ていない?
瀬尾まいこの新刊が出ました。
この人の作品は好きで、
デビューからずっと読んできました。
今回の新刊はちょっと今までと雰囲気が違うかなぁ・・・
なんて思いながら読み進めました。
「瀬尾まいこ」と「こってこての大阪」ってなんだか結びつかない。
なんて思ったら、瀬尾まいこって大阪生まれやったん。
何をやってもそこそこ出来て、ハンサムでスマートな兄ヘイスケ。
元気でおっちょこちょいで、べたべたな大阪そのものの弟コウスケ。
外見も中身もまったく違う年子の兄弟。
大阪で中華料理店「戸村飯店」を営む家に生まれた二人だけれど、
ヘイスケにとってどうにも居心地の悪い実家(大阪)。
高校卒業と同時に、ただただ家を出るためだけに
「小説家になる」と言って専門学校への進学を決め、
ヘイスケは東京へ旅立つ。
ヘイスケが居なくなっても何も変わらないし、
寂しくもないと高校生活最後の一年を満喫すべく
日々熱く生きるコウスケ。
二人の兄弟の一年がそれぞれの視点で交互に進んでいく物語。
笑いあり、涙あり、吉本ギャグ、阪神タイガーズあり。
恋あり、失恋あり、悲しみ、喜び、迷いあり。
そう、まさに、青春100連発!の物語。
「戸村飯店青春100連発」
瀬尾まいこ/著
詩論社 1500円