魔女と森の友だち
「かがみよ、かがみ…」と鏡に呼び掛けるのは、魔女の定番。
鏡と魔女の関係って、どんな関係?
森の中で一人で暮らしている魔女は、
他に相手がいないので毎日かがみに話し掛けます。
自分の顔が気に入らない魔女はかがみに向かって愚痴ってばかり。
当然、口はいつもへの字に下がり魅力的というには、程遠い魔女。
そんな魔女に向かってかがみは「あなたには笑顔が似合いますよ。笑ってごらんなさい」と優しく言います。
先祖代々伝わるかがみの助言は魔女にはお説教に聞こえてしまいます。
かがみは友だちとして言っているのに、魔女はかがみと友だちなんてまっぴら…
と、魔女がそれを口に出したとたん、かがみにひびが入りかがみは粉々に割れてしまいます。
かがみが割れたと同時に魔女は魔法を使えなくなってしまいました。
失ってみてかがみは自分の大切な友だちだと知った魔女は、
すっかり落ち込んで何年も引きこもってしまいます。
魔法の使えない一人ぼっちの魔女。
ある時そんな魔女のところに病気の子ねずみを抱えた母ねずみがやって来ます。
魔法が使えない魔女に子ねずみが助けられるのでしょうか?
さあ、魔女はどうするのでしょうか?
失ってから大切な存在だったと初めてわかる。
そういう事を体験した事がありますか?
今の関係を失わないように大切にする事も、
新しい出会いも大切です。
だって、人は一人では生きていけないものね。
「魔女と森の友だち」
湯本香樹実/文
ささめやゆき/絵
理論社 1200円(本体)
この魔女、同一人物なんですよ。
彼女を変えたものはなんでしょう?
ささめやさんの絵、好きです(^^)/