夜のピクニック
話題の本も好きなのです。
なんとも、達成感のある青春小説。
今日はMちゃんのピアノの発表会です。
当事者はともかく、付き添いはけっこう暇な一日。
そうそう、こんな時こそ読書の秋ざます!
職場の同僚A氏に借りた
「夜のピクニック」読みました。
恩田陸といえば、SF、ホラー、ミステリーという印象なので
気にはなるものの、なかなか手が出ない私でした。
が…
以外や以外!こんなに素晴らしい青春小説だったなんて!
読み始めたら止まらない。
高校生が24時間、ひたすら歩くだけの物語。
特に事件が起きるわけではないけれど、
前と後では、彼らは確実に変わっている。
同じクラスの甲田貴子と西脇融は一度も言葉を交わしたことがない。
それには二人の生い立ちが関係していた。
二人が通う高校には「北校鍛錬歩行祭」という伝統行事がある。
これは、24時間かけて80㎞をただひたすら歩くというもの。
貴子は高校生活最後のこの行事にある賭けをして臨んだ。
同級生たちと、恋の話や学校生活の思い出、将来の夢などを語り合いがらも、
貴子は自分の中でした賭けに勝つチャンスを待っていた…。
「夜のピクニック」
懐かしくて、切なくて、暖かい。
もどかしくて、一生懸命で、嬉しい。
わくわくして、ドキドキしてしまう。
朝から昼へ、そして夜との境界線の夕方。
夜から朝へと一日がつながっていく。
その一日がつながって一年、二年と未来につながっていく。
そう、夜のピクニックの高校生たちの列のように…
今日のような日は夜のピクニックにぴったりかもね。