ここが家だ

ベン・シャーン第五福竜丸


私の生まれたところは、
静岡県焼津市浜当目
そうです。
久保山愛吉さんの住んでいたところです。



私の母は、この久保山愛吉さんのことを
実際に知っています。
船は違いますが、母の最初の夫も
船乗りでした。
そして、やはり船の事故で亡くなりました。


久保山愛吉さんは同じ村の人だったんです。
私が生まれた時にはすでに、
この事件は起きてしまったあとです。
「平和行進」が浜当目には必ずやって来ましたし、
母や叔母は子どもの頃から、久保山愛吉さんを知っていた。
だから、慰霊祭にも参加していたりしました。


第五福竜丸原水爆の実験にあった不幸な船
久保山愛吉さんはその事故で被爆したために亡くなった。
その事は、私も幼い頃から知っていました。


色々な大事件が起きても、
何年か、何十年か経つうちに
事件は風化してしまう。
でも、この物語は絶対に忘れてはならない。
後世に伝えるためには
やはり、子どもに伝えなければ。
子どもに伝えるためにはこんな形が入り易いかもしれない。


リトアニア生まれのアメリカ美術の巨匠と
アメリカ生まれの日本語詩人が作った
歴史の流れを変えた日本の漁師23人の話。


この絵本、母親にプレゼントしよう。
もちろん、我が家の本棚にも一冊。


ベン・シャーンの力強い線がこの絵本にぴったりくる。



「ここが家だ」
ベン・シャーン第五福竜丸


ベン・シャーン/絵
アーサー・ビナード/構成・文
集英社    1600円  2006年9月発行


小学校〜大人



焼津港のスケッチ。
小学校の頃、写生大会というのがあって、
必ず場所は港だったなぁ。