トマトさん


夏を代表する野菜といえば、
トマト?
上から読んでも、下から読んでも、ト・マ・ト。



この絵、なんだか、すごいインパクト!
まさに「トマトさん」っていう感じ。
でしょ。


暑い夏の日
熟れたトマトさんはトマトの木から
「どった」と落ちた。
夏の地面は熱いし、暑い。
焦げそうになっているトマトさんの耳に
なにやら涼しげな音が聞こえてきます。


畑の横の小川でミニトマトたちが
それはそれは涼しそうに泳いでいます。
とかげも、トマトさんの横を通り抜け小川へ泳ぎに出かけます。
はじめのうちは、
「およぐのなんかみっともないわ」
と気取っていたトマトさん。
でもね、本当は暑くて、泳ぎたくて、たまらなかったのよ。


あまりの暑さに、とうとう泣き出してしまった、トマトさん。
トマトさんの涙を見て、小さなアリが寄ってきました。
泳ぎたいのに、体が重くて転がることができないトマトさん。
どうすれば、転がることができるでしょう・・・?


「トマトさん」


田中清代/さく


福音館書店    800円  こどものとも傑作集
3歳〜





あぁ、よかったね。トマトさん。