たがや


川端誠の落語絵本シリーズ
第十弾が出来上がりました。


「じゅげむ」で大ブレイクした、
人気の落語絵本シリーズ。
新刊が出たよん。夏といえば・・・花火だね。
というわけで、
今回は夏の風物詩、花火が素材になっています。


今夜は隅田川の花火です。
長屋のみんなに誘われて、たが屋のおかみさんのおきよさんも
花火見物出かけることにしました。
“みおも”のおかみさんが
観に行きたい気持ちになるのは、
お腹の赤ん坊が、母親に
みにいけ、みにいけと
言っているんだそうです。


隅田川に架かる両国橋にやってきました。
橋の上はものすごい賑わいです。
押すな押すなと言ってるうちに、
長屋のみんなは人並みに押されて、
両国橋のほぼ中央までやってきました。


シューッと最初の花火があがります。
ドオーン
まじまった、はじまったあ
よお、たまやーっ!かぎやーっ!


ところがそのうち、
たが屋のおかみさんが急に腰をかがめた・・・
どちらを見ても、ひと、ひと、ひと。
一歩も動く事ができない橋の真ん中で
おかみさんは産気づいてしまい、さぁ大変!
こんな橋の真ん中で無事にお産ができるのやら。


江戸っ子の心意気が溢れる人情話。


川端さんの丁寧な絵本作りへの拘りを
感じる落語絵本最新刊。
ひしめき合う人に当る光の具合で、
間隔をおいて花火があがる様子まで感じられ、
臨場感溢れる絵本。
橋の欄干につかまって、花火を観ているのは
「はつてんじん」のきんぼうじゃありませんか!
ほほぅ、遊んでいますね。
川端さんったら。



「たがや」

川端誠/作・絵


クレヨンハウス    1200円

小学生〜



よおっ、たがや〜