ともだちがほしかったこいぬ

ともだちがほしい時に
大切なのは「さがすきもち」
出会わなければ、ともだちにはなれないよね。

いつも、ひとりぼっちで寂しいこいぬがいました。
ともだちがほしいのに、
誰もこいぬの存在にに気づいてくれません。
こいぬがあまりに大きすぎて、それまで誰も気づかなかったのです。
だから、こいぬはとっても寂しいのです。


ある時、一人の女の子がこいぬの存在に気づきました。
女の子は、大きすぎるこいぬに、
どんどん、どんどん、
登って、登って、登って行きました。
ついに、こいぬと女の子は出会いました。


女の子は、こいぬにたくさん歌を歌ってあげました。
そして女の子は家に帰っていきました。
でも、こいぬはもう寂しくありません。
それはね。別れ際に女の子が
「またね」と言ってくれたから。
そう、二人はともだちになったから。


「ともだちがほしかったこいぬ」
奈良美智/絵と文
マガジンハウス 1600円


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