村田エフェンディ滞土録
これは、1899年の話。
そう、ほんの100年ちょっと前。
村田が土耳古(トルコ)に滞在した時の話。
トルコ語の「エフェンディ」とは、
「先生」というような感じで、学問を修めた人に対する敬称。
登場人物は
日本人の留学生、村田。
独逸人の考古学者、オットー。
ギリシア人の研究者、ディミィトリス。
土耳古人の下働き、ムハンマド。
英国人の女主人、ディクソン夫人。
そして、ムハンマドに拾われたオウム。
舞台となる古墳でもあったその屋敷には、
忘れ去られたものまで住んでおり、過去の物語を語る。
話は、ムハンマドが鸚鵡を拾ってきたところから始まり、
歳を取った鸚鵡が海を渡り日本にやって来て、
村田と再会したところで幕を閉じる。
村田が滞在中の屋敷の住人たちと、
体験した国や主義や民族を越えた友情を描いている。
梨木香歩さんの作品で、
男性が主人公になっている数少ない作品です。
この物語は「家守綺譚」とリンクしています。
「村田エフェンディ滞土録」
梨木香歩/作
角川書店 1400円
高校生〜
ゴールデンウイーク真っ只中!
つつじの花が満開。
☆!この本を読む前に、
必ず、「家守綺譚」を読んでね。