あの庭の扉をあけたとき


女の子が主人公で、
いや、おばあさんが主人公で、
やっぱり、記憶が主人公?



人の記憶がのぞけるメガネがあったら、
かけてみたいと思いますか?
でも、子どもにしか使えないらしいけど。


不思議なリアリティのある物語。
なんだかわけがわかんない!なんて思っているうちに
すっかり引き込まれてしまいました。


5歳の女の子(子どもの現在)と
70歳のおばあさん(過去)が
絡み合っている。


ここに登場する70歳のおばあさんと
現在の佐野洋子の歳はほぼ同じ。
なんだかこの「強情なおばあさん」が佐野洋子に思えてくる。


でも、実際にこの物語を書いたのは87年だから、
当時の佐野洋子は50歳くらい。
う〜ん、今の私と同じくらいだ・・・


もしやこのくらいの年齢で佐野洋子さんは
「強情なおばあさん」になることを決意したのかも。
あくまで、推測ですが・・・



「あの庭の扉をあけたとき」


佐野洋子/作
偕成社   1200円(本体)





佐野洋子49歳?