ぼくには数字が風景に見える


サヴァン症候群って知っていますか?
アスペルガー症候群は?
高機能自閉症は?
自閉症スペクトラムは?
知っていますか?



映画「レインマン」を観たことありますか?
あの映画の中に登場する、レイモンド(ダスティン・ホフマン)は、
サヴァン症候群で、高機能自閉症です。
この映画で、初めてサヴァン症候群が世間に知られる存在になったといってもいいと思います。
しかし、映画の日本語字幕では「サヴァン症候群」という言葉は出てきません。
レイモンドが途中で診察を受ける待合い室のシーンで、
よーく、耳をそばだてて聞いてください。
サヴァン」と言っているのがわかります。(マニアックかしら)


話がわき道にそれました。
私が言いたいのは、同じサヴァンでも
アスペルガー症候群高機能自閉症では違うということです。


この本は、アスペルガー症候群サヴァン症候群
ダニエル・タメットが書いた、手記です。
ごくごく簡単にサヴァン症候群を説明すると
自閉症スペクトラムの中でも
何か一つのことについての才能が他に比べて極端に秀でている、
自閉症者のことです。


ダニエル・タメットの頭の中と、
彼を取り巻く愛情あるれる家族、仲間。
数字は彼にとっての言語と同じ。
私たちにはまったく予想できない彼の頭の中を
この本を通して覗いてみてください。
「障害」ではなく「異文化」としてとらえるとわかりやすいかもしれません。


アスペルガー症候群サヴァン症候群の理解のために、
是非とも読んで頂きたい。
当事者が語るサヴァン症候群の世界にあなたもどうぞ。
映画「レインマン」をまだ観ていない人は
この機会にそちらも、ぜひとも観て下さい。




「ぼくには数字が風景に見える」


ダニエル・タメット/著
古屋美登里/訳
講談社   1700円(本体)


数学と語学の天才青年。

1979年ロンドン生まれ。