おぼえていろよおおきな木


居るとうるさいけれど、
居ないと寂しい・・・
そんな人って身近にいない?



一人暮しのおじさんの家の前にある
とっても立派な一本の木。
おおきな木には、小鳥がやって来て朝を告げてくれる。
夏には木陰を作ってくれ、
ハンモックや洗濯ロープも吊れる。
秋には、赤い大きな実までなる。
いい木だねぇ・・・・
季節の移り変わりがわかるって感じだねぇ


ところが、おじさんにとっては
小鳥がやって来てうるさくてしょうがない、
木の影で洗濯物がパリッとしない、
赤い実を採りに子どもたちがやって来て
追い払うのが一仕事。


もう、おぼえていろよ、おおきな木!
なんです。
でも、このおじさんかなりひねくれてるかも。





「おぼえていろよ おおきな木」

佐野洋子/作・絵
講談社   1000円
小学校〜



居なくなってから、初めて知るありがたさってあるでしょ?
でも、居なくなる前に気付けるといいね。