日のあたる白い壁


美術館は物語として認識されるべきだ。

それは、だれもがアリスになれる場所だから。



江國香織の好きな絵画24点が、

江國風タイトル付きで紹介されています。

江國さんはどうしてこんなに一行の中に思いが込められるのだろう・・・

いつも、ただただうっとりとしてしまう。

こんな風に紹介されたら、私だってその絵が好きになってしまいます。

その画家の人生にもさり気なく触れながら、

紹介されたそれぞれの絵はさらに魅力溢れるものになってきます。

江國さんのように世界各地の美術館を訪れることは私には無理。

でも、近くの美術館に出掛けて見知らぬ絵に出会いたくなりました。


オールカラーの絵も贅沢です。






「日のあたる白い壁」

江國香織/著


―本文より―

「一人一人が胸の内であたたかいものを 想像して歩く。
 それが不思議な具合に外気に影響するのだ。
 街全体に、なんとなくあたたかい気分がただよう。」


『雪の積った村の通り』
 Maurice Utrillo